3、L値ってなに?

L値は、床衝撃音の防音レベルです。

L値は小さいほどよい。

上階の床で生じる音が下の階でどの程度に聞こえるのかの基準として、決められている遮音等級をL値(エルち)またはL等級(エルとうきゅう)といい、音の伝わりにくさを表しています。このL値は数字が小さいほど、遮音性能がよいことを示しています。

マンションの上階で発生した床衝撃音が、下の階でどの程度に聞こえるかの基準として、「L等級」が設けられています。
また、このL等級は生活実感としての表現に関連付けられているため、一般消費者にとっても分かりやすいものです。

床材の性能から推定されている「推定L等級」も生活実感と結びつけることで理解しやすく、便利なものですが、ある想定条件の下で推定されている指標であり想定条件と違うマンションでは空間性能も違ってくるにも係らず、「その床材を使えば、必ず推定L等級の性能が得られる」という誤解が散見されているのが現状です。

実建物における空間性能と生活実感との対応例
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イメージ図

L値は条件によって変わります。

L値は、コンクリートスラブ(下地のコンクリート)の厚みを150mmとして推定されています。
したがって150mmのときLLが50でも、スラブ厚が120mmになればLLが55になるといったことがあります。

イメージ図

L値は推定値。保証値ではありません。

L値は、JIS(日本工業規格)にもとづく方法で実験室で測定したデータから実際の現場での遮音性能を推定したものです。しかも現場の状態として、標準的な施工が行われた梁区画面積10~15㎡のRC版(コンクリート版厚み150mm)を想定しています。したがって、長大スパンの床版、貫通部をもつ床版あるいは柱、梁、壁などを通じて伝播する音の大きい建物など、条件によってバラツキが大きくなることが考えられます。

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